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章なし

  • 環境保護の法的手法

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※数字(%)は出題頻度

古くから残るⓐ歴史的建造物の保護と、それらと調和のとれた景観の保全は、地域文化の継承や地域らしさの維持のために重要である。
 日本では、ⓑ法律の下、多くの歴史的建造物が国宝や重要文化財に指定され、保護が図られている。しかし、1990年代には、国宝に指定されたある寺院の背後に高層マンションが建設されたことで、寺院と調和のとれた景観が損なわれるという状況が生じた。つまり、「点」としての建造物のみを重点的に保護していても、歴史的景観の保全が実現されないおそれがあると言える。
 それでは、このおそれを排除するためにはどうすればよいだろうか。ヨーロッパ諸国には歴史的景観が多く残されているが、例えば、フランスでは建造物と調和のとれた景観を守るために、建造物の保護に加え、その周囲におけるⓒ法制度を通じた建築規制の強化が行われてきた。このように、「点」のみならず、「面」としての周辺環境の保護が、歴史的景観の保全には必要なのである。
 「点」と「面」の保護には、国や地方自治体が大きな役割を担っている。国や地方自治体は、ⓓ地域住民による取組みへの支援や、ⓔ法的規制を通じてそれを実現する。日本でも、「点」と「面」の保護に向けて法律や条例を通じた取組みが広がってきており、歴史的景観のさらなる保全が期待されている。

下線部ⓒに関連して、環境の保護や保全を目的に国や地方自治体が採る法的手法として、次のA・Bの記述に表されるものなどがある。下のア〜ウの日本で採られる手法の例について、A・Bのいずれの手法に基づくものであるかを区分した場合に、Aに区分されるものをすべて選び、その組合せとして最も適当なものを、下の選択肢のうちから一つ選べ。
A 私人の権利や自由に対して直接規制を加える。
B 私人に経済的インセンティブを与え、その活動を誘導する。
ア 工場排水のなかに含まれる有害物質の排出基準を定め、それに違反した工場に対して改善命令を行う。
イ 有害物質の排出量が少ない自動車を対象として減税を行う。
ウ 森林において開発を行う際には行政機関による許可が必要であるとする。
  • (1)

    • アとイとウ

    • アとイ

    • アとウ

    • イとウ

    • 該当するものはない

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