全部で15問 挑戦中

章なし

問題

近世の政治・社会・文化に関する次の文章を読み、下の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところもある。)

 只野真葛(ただのまくず)(1763〜1825)こと工藤あや子は、江戸詰の仙台藩医工藤平助の長女として、江戸に生まれた。工藤平助は海外情勢に詳しく、ロシアに関する研究書や、林子平の著書『[ ア ]』の序文を書いたことで知られている。
 真葛は、仙台藩士と結婚して仙台に移ったのち、彼女の父母やその一族のことを随筆ⓓ『むかしぱなし』に書き記した。その後、社会の現状を批判した融引を書きあげると、出版を決意し、長編小説『[ イ ]』執筆中の江戸の作家曲亭馬琴(滝沢馬琴)に原稿を送った。しかし、馬琴は真葛の論を批判し、出版はかなわなかった。それでも真葛は、男性の活躍が目立つ江戸時代に、社会に対する批判を自分の言葉で表現し、それを社会に向けて主張しようとした女性として、注目される。
 真葛が生きた時代は、ⓔ対外危機が認識され始めた時期であるとともに、国内の政治や社会に対する批判があらわれた時代でもあった。
空欄[ ア ][ イ ]に入る語句の組合せとして正しいものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • (1)

    • ア 海国兵談 イ 南総里見八犬伝

    • ア 海国兵談 イ 東海道中膝栗毛

    • ア 慎機論 イ 南総里見八犬伝

    • ア 慎機論 イ 東海道中膝栗毛

解説

解説はこの設問にすべて回答すると表示されます。

  • (1)
    ア 林子平→「海国兵談」
      慎機論は渡辺崋山。
    
    イ 曲亭馬琴(滝沢馬琴)→南総里見八犬伝
      東海道中膝栗毛は十返舎一九。