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章なし

問題

次の文章は、受験を控えた高校生幽太とその姉理子との会話である。この文章を読み、下の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところもある。)

幽太:このあいだ、神社で入試の合格を祈ってきたよ。もう合格間違いなしさ。

理子:神頼みなんて何いってるの。慶応義塾を創設した[ ア ]は少年時代から非合理なものを信じず、御札を踏んでも罰が当たらないと確認したり、神社のご神体を落ちている石と置き換えたりしたと自伝に書いているよ。

幽太:へえ。でも、非合理なものを否定する人ばかりじゃないでしょう。哲学館(現在の東洋大学)をつくった井上円了は『妖怪学講義』という本を出して、妖怪博士といわれたそうじゃないか。

理子:円了は、妖怪の多くを合理的に説明してみせて、迷信を批判したんだよ。

幽太:そうなのか。円了は、欧化主義を批判して国粋保存を唱えた[ イ ]の一員だから、妖怪伝承も日本の伝統文化として擁護したのかと思っていたよ。

理子:円了が妖怪という語で指しているのは、私たちが想像するような奇怪な化け物だけでなく、もっと広く、不思議な言い伝え全般だったんだけどね。

幽太:妖怪という言葉の意味や、それに対する見方も変わってきているのか。そういえば、戦後にⓐ首相をつとめた岸信介も、メディアで「昭和の妖怪」というあだ名をつけられたことがあったよね。あれはどういうニュアンスで使われていたんだろう。

理子:ⓑ対立する相手や、うかがい知れない相手のことを「妖怪」とよぶことがあるけど、そうした文脈からなんだろうね。時代が変わるなかで、妖怪のイメージがどんなふうに変化してきたのかを考えてみるのも面白そうだね。
下線部ⓑに関連して、次の史料1、史料2に関して述べた下の文a〜dについて、正しいものの組合せを、下の選択肢のうちから一つ選べ。

史料1

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(田代強八『妖雲漂ふ皇国を語る』1935年)

史料2
日独防共協定が調印されてから来る二十五日はまさに一周年、この枢軸にさらに南欧の黒シャツ伊太利を加へて”赤き妖怪”駆逐の謄壁(しようへき)(注)は欧亜大陸上に三拠点を結んで微動だにせぬ安定を得た。
(『読売新聞』夕刊1937年11月23日)
(注)贈壁:垣根や壁。
a 史料1の筆者は、天皇機関説に賛成の立場であったと考えられる。
b 史料1の筆者は、ロンドン海軍軍縮条約締結に反対の立場であったと考えられる。
c 史料2において「妖怪」とされているのはアメリカ合衆国である。
d 史料2において「妖怪」とされているのは共産主義勢力である。
  • (1)

    • a・c

    • a・d

    • b・c

    • b・d