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章なし

問題

近代日本における動物と人間との関係に関する次の文章を読み、下の問いに答えよ。

テレビの時代劇などで、江戸時代の武士が乗っている馬は大きく立派な体格だが、実際に彼らが乗っていたのは小柄な日本馬であった。[ ①日清・日露両戦争に際して、農村から馬が軍用として徴発された ]が、体格の小さな日本馬は軍用に適さないことが明らかになり、その後、軍の主導で洋種血統の導入による馬の改良が全国的に行われ、純粋な在来馬は数を減らしていった。
戦争と動物ということでは、大正期以降には犬や鳩も軍犬・軍鳩として活用された。他方、犬とならんで[ ②ペットとして人気のある猫 ]は軍用に使役されることはなかった。しかし猫が愛玩用以外にまったく用いられなかったわけではなく、養蚕地帯では江戸時代から明治にいたるまで、ねずみの駆除のために多く飼育されていた。また明治期にペストが流行すると、[ ③ドイツ人医学者コッホ ]の説により、警視庁や東京市・横浜市などが、感染の媒介となるねずみの駆除のために猫の飼育を奨励するにいたり、海外からの猫の輸入も行われた。

[ ① ]に関連して、日清・日露戦争前後の状況について述べた文として正しいものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • (1)

    • 日清戦争では賠償金を獲得できなかったため、国民の不満が高まった。

    • 日清戦後のいわゆる松方デフレにより農村の小作地率が上昇した。

    • 日露戦争開戦前には、ロシアとの開戦を主張する世論はほとんどみられなかった。

    • 日露戦後の農村の疲弊に対し、勤労や節約などを説く戊申詔書が発布された。