全部で20問 挑戦中

章なし

  • 議会制民主主義

    100%

※数字(%)は出題頻度

我々は政治とどう関わるべきか。ⓐ民主政治の歴史は古く、紀元前のギリシャにまで遡る。そこでは確かに人々の声が反映されたが、冷静さを欠いた浮動的な感惜が反映されると政治は危機に陥った。これを衆愚政治と言う。ⓑ古典的著作の一節にも、人々が節度や判断力を失った混乱の先には、僭主(せんしゅ)の支配が待つとある。
 市民革命を経た民主政治では、自由と平等を念頭に、ⓒ多様な民意を政治に反映させ、権力を制御する様々な試みがなされてきた。しかし、現在に至っても、衆愚政治の危機が克服されたとは言い難い。大衆迎合的なポピュリズムによる混乱のなかで、慎重な民意が沈黙し、独裁的な政治が出現したこともある。
 近年、情報通信技術(JCT)の飛躍的発展により、我々は以前とは比較にならないほど容易に情報を入手し、自らの意見を発信できるようになった。この利便性や双方向性の向上は、国境や世代を越えた意見の交流を可能とし、政治の分野にも新境地を拓いた。他方で、ICTがデマの拡散やⓓ犯罪・テロに利用されることもある。
 制度や技術は、運用次第で人々を幸福にも不幸にもする。人々が社会や政治に関心をもち、歴史に学び、多様な価値観や意見と積極的に接し、互いを尊重した意見の発信を行うようになればⓔ議会制民主主義は健全に維持されよう。そのための希望は、これからも学び続けようとする皆さん一人一人にある。

下線部ⓔに関して、日本の議会制民主主義に関する記述として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • (1)

    • 保守政党と革新政党が対抗した「55年体制」の下では、国会の議席数において革新優位の状況が続いたとされている。

    • 衆議院における野党が、与党の議席数を参議院において上回る現象は、現在まで生じていない状況にある。

    • 国政調査において証人の出頭や証言を求める権限は、憲法上、衆議院と参議院の両方に認められている。

    • 内閣に対して不信任を決議する権限は、憲法上、衆議院と参議院の両方に認められている。

出題頻度について
  • ・出題頻度は出題数÷公開中のテスト数となっています。
  • ・出題頻度が50%なら、テストで2回に1回は出題されることになります。
  • ・出題頻度が100を超える場合は、テストで1回以上必ず出題されることになります。