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章なし

  • 低所得層と貧困率

    100%

※数字(%)は出題頻度

次の会話文を読み、下の問いに答えよ。

先生:今日の授業では発展途上国と先進国との関係を取り上げましたが、先進国から途上国への援助について、皆さんはどう考えますか?

学生A:自分は援助に対して否定的に考えているんです。途上国に先進国が援助をしても、ⓐ経済の面からみて効率の悪い事業に資金が使われたりして、無駄が多いような気がするんですよね。それに、途上国の側が援助に頼っていたら、自力で発展する努力を怠るんじゃないですか?援助の中でも、とくに贈与は自力での発展の妨げになってるって思うんですよ。

学生B:私は援助を積極的にすべきと考えます。途上国にⓑ貧困が多いのは過去に植民地とされていたことが一因だと思います。先進国にはかつて植民地支配をしていた国が多いので、道義的にも途上国に援助をする責任があるとはいえませんか?あと、贈与などの援助がないと、貧困に悩む国々が経済成長する機会を奪われて、南北間の格差が広がります。

学生A:そうはいっても、日本の国内にも貧困問題があって格差が広がってますよ。国のⓒ予算は限られているから、私たちの納めたⓓ税を使って途上国を援助するよりも、国内の貧困対策を優先すべきじゃないですか?

学生B:でも、援助をすれば、貧困に起因するⓔ紛争が少なくなるなど、ⓕ国際社会全体の利益にもなるでしょう。そしてⓖ憲法の前文にあるように、日本が国際社会で名誉ある地位を占めることにつながると思います。

先生:援助について対立する意見が二人から出ましたが、援助以外にも、途上国と先進国との関係で難しい問題があります。たとえば地球温暖化をめぐり、途上国にも温室効果ガスの排出削減を義務づけるかという問題です。

学生A:先進国ばかりが削減義務を負うのは不公平じゃないですか?

学生B:でも、先進国は過去に温室効果ガスを多く排出してきました。

先生:ⓗ京都議定書に代わる枠組みの国際交渉では、温室効果ガスの排出削減の義務化をめぐり途上国と先進国が対立しましたが、対立する見解があってもお互いに理解し合う努力が重要だということを皆さんに学んでほしいですね。

下線部ⓑに関連して、次の表は日本、アメリカ、デンマーク、ドイツにおける2000年代の低所得層に対する所得再分配の比率と、所得再分配後の相対的貧困率とを示したものである。この表から読みとれる内容として正しいものを、下の選択肢のうちから一つ選べ。

  • (1)

    • EU(欧州連合)に加盟しているがユーロを導入していない国は、低所得層に対する所得再分配の比率が最も低く、相対的貧困率が最も高い。

    • リーマン・ショックの発端となった国は、低所得層に対する所得再分配の比率が最も低く、相対的貧困率が最も高い。

    • すべての原子力発電所を2022年までに閉鎖する予定となっている国は、低所得層に対する所得再分配の比率が2番目に低く、相対的貧困率が 2番目に高い。

    • 現時点で政府の債務残高がGDP(国内総生産)の2倍を超えている国は、低所得層に対する所得再分配の比率が2番目に高く、相対的貧困率が2番目に低い。

出題頻度について
  • ・出題頻度は出題数÷公開中のテスト数となっています。
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