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章なし

問題

昭和期の経済・社会に関する次の文章を読み、下の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところもある。)

資本主義の発達につれて、企業に雇われて働き、賃金収入で生計を立てる人々が増えていった。このためⓐ 経済・社会の仕組みに対する人々の関心が高まるとともに、経済を安定的に運営し、発展させることが政治の重要な役割の一つとなっていった。
 経済政策を実施する際に、国民の理解を求めることも行われた。たとえばⓑ 浜口雄幸内閣期には、首相や大蔵大臣が、文章の発表や遊説を通して経済政策への協力を訴えた。
 1930年代後半以降、政府は軍需生産へ資源を重点的に配分することをめざし、民間の自由な経済活動を取り締まる政策を次々と打ち出した。こうした政府による経済への介入政策は、敗戦後も復興と国民生活の安定をはかるためにしばらく続けられた。このようにⓒ 戦時期から占領期にかけては、経済活動への政府による介入が積極的に行われた。
下線部ⓑに関連して、次の史料は、この内閣の大蔵大臣が経済政策を説明した文章の一部である。この政策と史料に関して述べた下の文a〜dについて、正しいものの組合せを、下の選択肢のうちから一つ選べ。
史料
真の景気といふものはどうしても金解禁を断行した後でなければやつて来ない。(中略)政府は中央及び地方財政の徹底的緊縮を断行し併せて公債の大整理を行ふべく、着々これが実行にとりかかつてゐるのだ。(中略)国民諸君よ、暫く政府と共に今日の不景気に堪へ忍んでもらひたい。金解禁の断行は日本をして今日の借金生活から解放してくれるであらうから。
(『金解禁一全日本に叫ぶ一』)

a 金解禁とは、金の輸出を解禁し、金本位制から離脱することである。
b 金解禁とは、金の輸出を解禁し、金本位制に復帰することである。
c 筆者は、金解禁を行うために公債の増発が必要だと述べている。
d 筆者は、金解禁を行うために財政支出の抑制が必要だと述べている。
  • (1)

    • a・c

    • a・d

    • b・c

    • b・d