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章なし
問題
原始・古代の漆と香の文化に関する次の文章読み、下の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところもある。)
漆は日本列島内に産するが、香木などの香の原料はおもに熱帯アジア原産で、6世紀の仏教伝来とともに日本に伝わったとされる。法隆寺に伝えられていた香木には、7・8世紀の中央アジアの商人が使用したソグド文字の印やパフラヴィ一文字が刻まれておりⓒアジアに広がる香の交易が想定できる。原産地からソグド商人らの手を経て中国や朝鮮半島にもたらされ、外交使節や商人らによって、日本に伝えられたのである。 平安時代、香は陶磁器などと並ぶ高価な輸入品であったが、ⓓ仏教の儀式や、貴族の生活のなかでさかんに用いられた。交易はおもにⓔ九州の大宰府を通じて行われ貴族らも九州へ使者を派遣して、来航した中国商人らから競ってこれを購入した。日本からは、金や水銀、硫黄、漆器などが輸出された。
下線部ⓒに関連して、奈良時代の貴族らが、来日した新羅の使節団から購入しようとした品目を書きあげた次の史料(現代語訳)に関して述べた下の文a〜dについて、正しいものの組合せを、下の選択肢のうちから一つ選べ。
【史料】 合わせて23種 (中略) 薫陸(くんろく)(注1)15斤(注2) 人参(にんじん)(注3)4斤 町梨鞘(かりろく)(注4)200顆(注5) (中略) 用意した代価は綿(注6)500斤、糸30斤 以上、購入したい新羅物と用意した代価などは、上記の通りです。謹んで申しあげます。 天平勝宝4(752)年6月23日 (注1)薫陸:薫陸香。インド等原産の香料。 (注2)斤:重さの単位。 (注3)人参:朝鮮半島原産の薬物。 (注4)珂梨鞘:東南アジア原産の薬物。 (注5)頼:個数を示す単位。 (注6)綿:真綿。繭から作られた綿。 a 新羅は、香の中継貿易を行っていた。 b 新羅とのこの交易の代価は、銭貨であった。 c この文書が作成された頃、朝鮮半島では新羅・高句麗・百済が分立していた。 d この文書が作成された頃、東大寺では大仏の開眼供養の儀式が行われた。
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解説
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