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章なし
問題
大正期以降の日本における人々の労働について述べた次の文章を読み、下の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところもある。)
日中戦争勃発後の1938年に制定された国家総動員法は、「人的及物的資源ヲ統制運用スル」(第1条)権限を政府に与える法律であり、人々の労働に大きな影響をもたらすことになった。次の史料は、同法制定の翌年、ある企業の社内報に掲載された従業員向けの記事である。
史料
さて国家総動員法の制定せられた理由は、今更述べるまでもなく、近代戦は国家の総力を挙げての戦であるから[ ①人的物的両方面に亙(わた)って、統制運用を計り ]、有効に国力を発揮しうるやうにせねばならぬといふ趣旨によるものである。昔は軍隊の勝負によって、戦は終局を告げたのであったが、今日は銃後の国民の覚悟如何により、又その団結力の強弱によって、戦は有利にも不利にも導かれるのである。殊に軍隊の機械化が膏らす処の、我々が従事する軍需工業の使命の重大化については深き関心を払はねばならない。銃後の産業人の一員としてかくの如き役目を担ふ我々は、[ ②召集されて戦線に立つ兵士 ]の如き気持で、毎日の作業を遂行して行かねばならぬのである。
(東京自動車工業『労務課便り』1939年5月)
[ ② ]に関連して、戦時における日本軍の行動に関して述べた次の文I〜Ⅲについて、古いものから年代順に正しく配列したものを、下の選択肢のうちから一つ選べ。 I 沖縄でアメリカ軍と地上戦を行った。 Ⅱ 関東軍特種演習(関特演)という名目で満州に兵力を集めた。 Ⅲ 中国国民政府の首都である南京を占領した。
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