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章なし

  • 国家や政治のあり方の思想

    100%

※数字(%)は出題頻度

我々は政治とどう関わるべきか。ⓐ民主政治の歴史は古く、紀元前のギリシャにまで遡る。そこでは確かに人々の声が反映されたが、冷静さを欠いた浮動的な感惜が反映されると政治は危機に陥った。これを衆愚政治と言う。ⓑ古典的著作の一節にも、人々が節度や判断力を失った混乱の先には、僭主(せんしゅ)の支配が待つとある。
 市民革命を経た民主政治では、自由と平等を念頭に、ⓒ多様な民意を政治に反映させ、権力を制御する様々な試みがなされてきた。しかし、現在に至っても、衆愚政治の危機が克服されたとは言い難い。大衆迎合的なポピュリズムによる混乱のなかで、慎重な民意が沈黙し、独裁的な政治が出現したこともある。
 近年、情報通信技術(JCT)の飛躍的発展により、我々は以前とは比較にならないほど容易に情報を入手し、自らの意見を発信できるようになった。この利便性や双方向性の向上は、国境や世代を越えた意見の交流を可能とし、政治の分野にも新境地を拓いた。他方で、ICTがデマの拡散やⓓ犯罪・テロに利用されることもある。
 制度や技術は、運用次第で人々を幸福にも不幸にもする。人々が社会や政治に関心をもち、歴史に学び、多様な価値観や意見と積極的に接し、互いを尊重した意見の発信を行うようになればⓔ議会制民主主義は健全に維持されよう。そのための希望は、これからも学び続けようとする皆さん一人一人にある。

下線部ⓑに関して、国家や政治のあり方についての思想に関する記述として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • (1)

    • プラトンは、可視的な現実世界の探求を愛する者たちによる政治が理想であると論じた。

    • アリストテレスは、中産市民が多数派となる共和制(共和政)を中庸を得た国制と考えた。

    • ホッブズは、万人の万人に対する闘争を回避するために、人々が自然権を国家から獲得したと論じた。

    • ロックは政府が社会契約に違反した場合でも人々が抵抗権(革命権)を行使して政府を変更してはならないと考えた。

出題頻度について
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