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章なし

問題

ES細胞

生殖と発生に関する次の文章を読み、下の問いに答えよ。

 マウスの眼の形成過程では、脳の一部から突出して形成された眼胞の中央がくぼんで眼杯となる。眼杯は、それが接している表皮の水晶体への分化を(a)誘導する。マウスにおける眼の形成のしくみを調べるため、次の実験1〜3を行った。

実験1
野生型マウスの胚(以後、胚Wとよぶ)から、眼杯と、将来水晶体が形成される外胚葉の領域(以後、予定水晶体領域とよぶ)とを切り出した。胚Wの眼杯と予定水晶体領域とを合わせて培養したところ、下の表1の結果が得られた。

実験2
突然変異体マウスXでは、水晶体が形成されない。突然変異体マウスXの胚(以後胚Xとよぶ)と胚Wから、眼杯と予定水晶体領域とを切り出した。胚Xあるいは胚Wの眼杯と、胚Xあるいは胚Wの予定水晶体領域とを合わせて培養したところ、次の表1の結果が得られた。

実験3
胚Wから作った未分化な細胞である胚性幹細胞(ES細胞)を塊状にして、特殊な条件下で培養すると、ES細胞が全て神経性の外胚葉細胞に分化した。この細胞塊をさらに培養し続けると、細胞塊の表面に眼胞が形成され、眼杯になった後に網膜へと分化したが、水晶体は形成されなかった。

実験1〜3の結果から導かれる考察として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • (1)

    • 胚Wから作ったES細胞から形成された眼胞は、胚Wの予定水晶体領域と合わせて培養しても、水晶体への分化を誘導する物質を産生できない。

    • 胚Wから作ったES細胞から形成された眼胞は、予定水晶体領域と合わせて培養しなくても眼杯になる能力がある。

    • 胚Wから作ったES細胞から形成された眼胞を、胚Xの眼胞と交換移植しても、胚Xに水晶体の分化は誘導されない。

    • 胚Wから作ったES細胞から形成された網膜は、眼胞をくぼませて、眼杯の形成を誘導するための形成体として、必要不可欠である。