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(1)病棟において薬剤師が看護師よりメナテトレノン静注製剤の保管取扱いについて注意事項を教えてほしいと依頼された。医薬品インタビューフォームを調べたところ、表に示す安定性試験のデータが記載されていた。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(2)63歳男性。青緑色の吐物を嘔吐し、救急病院に搬送された。医師が家族から状況を聞くと、この男性は認知症であり、買い置きしておいたホウ酸団子をお菓子と間違えて3個食べてしまったという。この男性がホウ酸団子を食べてから5時間以上が経っている。
ホウ酸団子とは、ホウ酸にタマネギ、小麦粉、砂糖、牛乳を加えてつくるゴキブリ駆除剤であり、1個あたり、約3gのホウ酸を含有している。
担当医師から薬剤師に解毒方法を急いで調べてほしいとの連絡があった。
薬剤師が調べたホウ酸についての情報は以下の通りである。
【中毒量・致死量】
中毒量:成人 1〜3g
経口致死量:成人 15〜30g
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(3)ある医薬品について患者向け説明文書を作成するため、承認時の審査報告書を調べたところ、次のような記載が見つかった。
Ⅳ.総合評価
高用量(125mg/日)ではあるものの本剤単独投与で汎血球減少症による死亡例が発現しており、肝機能障害、胃腸障害等も高頻度に発現していること( −中略− )等を踏まえると、本剤の臨床使用に当たっては十分な安全対策を講じる必要があり、製造販売後調査において本剤の安全性を引き続き慎重に検討する必要があると考える。(一部抜粋)
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(4)2歳3ヶ月女児。体重12kg。湿性咳嗽に対して以下の処方箋が発行され、母親が薬局に持参した。当該薬局の調剤内規では「1回の服用量が整数値となるように精製水を最小量加える」となっている。
(処方)
カルボシステインシロップ5%
1回 120mg(1日 360mg)【原薬量】
プロカテロール塩酸塩シロップ 0.0005%
1回 15μg(1日 45μg)【原薬量】
上記を混合して1剤とする。
1日3回 朝昼夕食後 3日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(5)48歳女性。非小細胞肺がん。以下の処方箋をかかりつけ薬局に持参した。
(処方 1)
エルロチニブ塩酸塩錠 150mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食の2時間後 14日分
薬歴からこれまでは処方2の薬剤が3週間毎に処方されており、処方1は初めての処方であることを確認した。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(6)60歳男性。数年来、糖尿病治療のためクリニックを受診している。このたび、糖尿病の病態悪化の傾向があり、現在服用中の薬剤に1薬剤が追加され、処方箋をかかりつけの薬局へ持参した。薬剤師がお薬手帳で現在服用中の薬剤を確認し、窓口で患者と以下の会話があった。
(現在服用中の薬剤)
ボグリボース錠 0.3mg
1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食直前 28日分
メトホルミン塩酸塩錠 250mgMT
1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食直前 28日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(7)後期高齢者で一人住まいの患者Aは、通院にヘルパーの介助が必要であった。最近、通院が困難になり、薬の服薬管理にも不安があるので、週1回の訪問薬剤管理指導の指示が処方医より出された。
薬剤師が行う訪問薬剤管理指導の内容として<u>適切でない</u>のはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(8)50歳女性。体重50kg。激しい腹痛のため来院した。検査の結果、腹痛は小腸の炎症によるものと判明した。食事が摂れないため、エネルギー基質としてアミノ酸(3.0w/v%)及びブドウ糖(8.0w/v%)を含有する輸液を末梢静脈より投与することとなった。本製剤を1日あたり 1,500mL投与するとき、患者の総エネルギー消費量(TEE)に対する総投与エネルギー量の割合(%)として最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、基礎エネルギー(BEE)は 25kcal/kg/日で概算できるものとし、この患者の活動係数は 1.2、ストレス係数は 1.0とする。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(9)57歳女性。乾癬に罹患し、以下の処方により治療することになった。
(処方)
エトレチナートカプセル 10mg
1回1カプセル(1日3カプセル)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
ベタメタゾン酪酸プロピオン酸エステル軟膏 0.05% 30g
1日1回 朝 患部に塗布
マキサカルシトール軟膏 0.0025% 90g
1日2回 朝就寝前 患部に塗布
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(10)アレルギー性鼻炎の持病がある高校生が海外の国際競技大会へ出場することになった。現在医療機関を受診しておらず、一般用医薬品などで様子を見ていた。海外の薬局にて一般用医薬品を購入する際に現地の薬剤師に相談できるように服用可能な薬を書いたメモを持たせることにした。下記に示す医薬品成分のうちアンチドーピングの観点から<u>適切でない</u>のはどれか。<u>2つ</u>選べ。なお、成分名の英文表記に誤りはないものとする。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(11)2歳男児。体重 13kg。以下の薬剤が処方され、カプセル剤を開封して調剤するよう処方医より指示があった。
(処方)
ダントロレンナトリウム水和物カプセル 25mg
1回 0.2カプセル(1日 0.4カプセル)
1日2回 朝夕食後 14日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(12)患者情報の取扱いに関する記述のうち、薬剤師の対応として<u>適切でない</u>のはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(13)要指導医薬品に関する記述のうち、<u>誤っている</u>のはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(14)73歳女性。再発非小細胞肺がんのため、ゲフィチニブ錠 250mg を1日1回服用していたが、軽度の肝機能低下(AST 90U/L、ALT 63U/L、ALP255U/L)が現れたため処方1が処方された。3週間後、血清カリウム値が3.2mEq/Lとなったため処方2が追加された。1ヶ月経っても血清カリウム値が 3.1mEq/Lのままであるうえ、血圧が 163/91mmHgとなったため、処方3が追加された。現在では、処方1〜3すべてを服用している。
(処方1)
グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠 1回2錠(1日6錠)
1日3回 朝昼夕食後
(処方2)
塩化カリウム徐放錠 600mg
1回2錠(1日4錠)
1日2回 朝夕食後
(処方3)
オルメサルタン メドキソミル錠 20mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(15)53歳男性。頭頸部に平上皮がんが見つかり、以下のレジメンに従い化学療法を受けることになった。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(16)50歳女性。関節リウマチに対して、メトトレキサートで治療を開始した。6ヶ月間継続後、寛解の目標を達成できず、生物学的製剤の導入が検討された。関節リウマチに用いる生物学的製剤に関する記述のうち正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(17)以下の会話はショック状態で集中治療室に入室した患者に対して、医師と薬剤師が治療方針について協議している状況である。
医師「昨夜から意識レベルの低下を認めて、気管挿管を行いました。血圧は90前後です。CKD ですのでCHDFを開始しようと思います。現在DICの状態です。DICに対してトロンボモデュリンアルファを使用します。透析患者の減量基準はありますか。」
薬剤師「腎機能に問題なければ、380U/kgを投与しますが、CHDF患者の場合は 130U/kg を投与します。」
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(18)注射剤の調製及び使用に関する記述のうち、正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(19)以下のシリンジA、Bのうち、Aの使用を優先すべき操作はどれか。1つ選べ。ただし、必要に応じて注射針を用いるものとする。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(20)輸液の調製依頼があった。生理食塩液、塩化カルシウム注射液(0.5mol/L)、塩化カリウム液(1.0mol/L)、50w/v%ブドウ糖注射液及び注射用水を使って調製する時、必要量として適切な組合せはどれか。1つ選べ。塩化ナトリウム及びブドウ糖の式量は、それぞれ、58.5及び 180とする。
以下の電解質を含む輸液を調製する。
Na⁺ 77mEq
Ca²⁺ 3mEq
K⁺ 20mEq
Cl⁻ 100mEq
浸透圧を 300mOsm/Lに調整し、総量を 1Lとする。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(21)70歳男性。高血圧症で処方1を服用していた。ある日胸部不快感を自覚し、かかりつけのクリニックを受診した。心房細動の疑いがあることから、精査目的で市内の総合病院を紹介され受診したところ、心房細動、心不全と診断され、処方2が追加となった。
(処方1)
エナラプリルマレイン酸塩錠 5mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後
(処方2)
カルベジロール錠 2.5mg
1回1錠(1日2錠)
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩カプセル 126.83mg
1回1カプセル(1日2カプセル)
1日2回 朝夕食後
(本剤はダビガトランエテキシラートとして 110mg を含有している。)
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(22)68歳男性。前立腺がん患者を対象とした治験に参加している。当該患者から担当のCRC(治験コーディネータ)である薬剤師に電話があり「今朝から、お腹のあたりに真っ赤な湿疹ができている。」と連絡があった。湿疹は、この治験薬の代表的な副作用の1つで、参加同意を得る際にも説明していた。
CRCの対応として<u>誤っている</u>のはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(23)下記の医薬品を卸売販売業者の担当者が納品に来たので、薬剤師が薬局のカウンターにおいて検収を行った。なお、薬局は、向精神薬営業者に関して別段の申し出はしていないものとする。
セレギリン塩酸塩錠 2.5mg
アムロジピン錠 5mg
アミオダロン塩酸塩錠 100mg
メチルフェニデート塩酸塩錠 10mg
フルニトラゼパム錠 2mg
ペンタゾシン塩酸塩錠 25mg
トリメブチンマレイン酸塩 100mg(要指導医薬品)
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(24)87歳女性。寝たきり。この患者に対して発行された処方箋と残薬を、家族が薬局に持参した。
(持参した残薬の一覧)
カンデサルタンシレキセチル錠 8mg 75錠
シルニジピン錠 20mg 135錠
ヒドロクロロチアジド錠 25mg 72錠
アトルバスタチン錠 10mg 37錠
酸化マグネシウム錠 250mg 232錠
(持参した処方箋の内容)
(処方1)
カンデサルタンシレキセチル錠 8mg
1回1錠(1日1錠)
シルニジピン錠 20mg
1回1錠(1日1錠)
ヒドロクロロチアジド錠 25mg
1回1錠(1日1錠)
タモキシフェン錠 20mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 30日分
(処方2)
アトルバスタチン錠 10mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 夕食後 30日分
(処方3)
酸化マグネシウム錠 250mg
1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食後 30日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(25)漬物製造工場の野菜洗浄室で清掃中、作業員が誤って塩酸タンクを倒し、隣接した次亜塩素酸ナトリウム溶液タンクのバルブを破損した。その際、漏出した塩酸と次亜塩素酸ナトリウムが反応してガスが発生し、吸引した作業者は、激しい目の痛みと呼吸困難を訴えた。その直後、作業員は近隣の総合病院に救急搬送された。
救急搬送された患者に対し、病院で行う処置として<u>適切でない</u>のはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(26)麻薬診療施設である病院の病棟において、がん患者に対して生理食塩液で希釈したモルヒネ塩酸塩注射液の持続静注を行った。その後、看護師がルート周辺を確認したところ、シリンジと三方活栓の接続部から薬液が多量に漏れ出ていた。
この状況において看護師から助言を求められた薬剤師の対応として、<u>適切でない</u>のはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(27)65歳男性。肝硬変にて入院となり、ラクツロースゼリーが処方された。ラクツロースゼリーを調剤すべきところを誤ってポリスチレンスルホン酸カルシウムゼリーを調剤した。病棟にて、薬剤師が気づき、服用させずに済んだ。
このような事態を踏まえて、医薬品安全管理責任者が病院としての再発防止策を立てた。再発防止策として最も優先度が<u>低い</u>のはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(28)52歳男性。胃痛、胸やけの症状を訴え、医薬品を薬局に買いに来た。
薬剤師がこの男性にすすめる医薬品として正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。なお、表記は1回の服用量とする。( )内は1日の服用回数を示す。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(29)73歳女性。感冒様症状を訴え、薬局を訪れた。薬剤師は、薬局製造販売医薬品のかぜ薬1-②を販売することにした。
薬局製剤指針に記載されているかぜ薬1-②の成分及び分量は以下のとおりである。
なお、賦形剤は乳糖水和物とした。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(30)55歳男性。喫煙歴30年(1日20本程度)。前回の薬剤服用後に、意識がもうろうとし、ふらついたという。男性が原因を知りたいと薬局を訪れた。男性が服用していた薬剤は以下のとおりである。
クロナゼパム錠1mg
1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食後
ニソルジピン錠 10mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(31)48歳男性。1週間前に心筋 塞の診断により経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行し、ステントを留置した。塞部位は良好に拡張されたが、施行5日後と6日後にステント血栓症が発症した。
PCI施行後は、以下の薬剤が投与されていた。
(処方)
ロサルタンカリウム錠 25mg
1回1錠(1日1錠)
ビソプロロールフマル酸塩錠 0.625mg
1回1錠(1日1錠)
アスピリン腸溶錠 100mg
1回1錠(1日1錠)
クロピドグレル錠 75mg
1回1錠(1日1錠)
ロスバスタチンカルシウム錠5mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 7日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(32)病棟の看護師より、「点滴中の患者に対し側管からブロムヘキシン塩酸塩注射剤を投与後、同一の側管より続けてフロセミド注射剤を投与してもよいか。」との問い合わせがあった。薬剤師は看護師に回答するため、両薬剤の pH 変動スケールに関する情報を収集し、以下の情報を得た。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(33)62歳女性。3年前に悪性リンパ腫と診断され、R-CHOP療法が施行された。R-CHOP療法施行直前の検査で肝機能検査値に異常はなかった。R-CHOP療法4コースを終了後、定期的に通院していたが、あるとき ALT 742U/L、AST 1,354U/Lと上昇したため入院した。エンテカビルの投与により ALT 及び AST は低下した。本人に確認したところ、10年前の献血時に HBc抗体陽性を指摘されていたことが判明した。
本症例に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(34)56歳男性。一般用医薬品を購入するため薬局を訪れた。現在使用している処方薬について薬剤師が確認したところ、持参したお薬手帳から、以下の点眼薬を使用していることが判明した。
ラタノプロスト点眼液 0.005%(2.5mL/本)
1本
1回1滴 1日1回 両目点眼
カルテオロール塩酸塩点眼液2%(持続性)(2.5mL/本)
1本
1回1滴 1日1回 両目点眼
また、お薬手帳には、点眼薬による治療開始前に測定された眼圧が記載されていた。
(眼圧)右 28mmHg、左 27mmHg
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(35)45歳女性。10年前より双極性障害で加療中。処方1の維持療法で病状は安定していたが、ここ1ヶ月で症状が悪化したため、本日新たに処方2が追加された。
(処方1)
炭酸リチウム錠 200mg
1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 7日分
(処方2)
ラモトリギン錠 25mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 夕食後 7日分
処方箋を受け取った薬局の薬剤師は、安全に薬物療法を実施できるよう、患者に対し注意すべき事項を伝えた。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(36)29歳女性。1型糖尿病のため、インスリンを自己注射により使用していた。発熱を契機に3日前から全身倦怠感、下痢、嘔吐が始まり、これらの症状に加えて意識障害が出現したため、家族に伴われて救急外来を受診した。
身体所見:
身長 160cm、体重 60kg
検査データ:
血糖値 418mg/dL、血圧 110/60mmHg、尿糖(+++)、
尿中ケトン体(++)、
Na129mEq/L、Cl92mEq/L、pH 7.1、HCO₃⁻8.9mEq/L
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(37)49歳男性。C型慢性肝炎の既往あり。昨年より肝硬変に起因する腹水が出現し、ループ利尿薬とアルブミン製剤が投与されていた。昨日、肝性脳症と診断され入院となり、分岐鎖アミノ酸製剤の点滴静注、ラクツロース及びカナマイシン一硫酸塩の経口投与を開始した。
本症例に用いる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(38)62歳男性。1ヶ月ほど前から息切れ、呼吸困難などの心不全症状が出現し、アルコール性心筋症との診断を受け、以下の処方により加療中である。薬剤師が現在の症状を確認すると「最近は呼吸が苦しくなることが多く、家の中で座っていれば問題ないが、少し散歩するだけでも息切れがする」との訴えがあった。
既往歴:
高血圧
飲酒歴:
心不全症状が出現するまで20年間の大量の飲酒歴があり、禁酒を指導されたが、現在も機会飲酒。
検査データ:
左室駆出率 23%、下肢浮腫(+)、
Na140mEq/L、K 3.6mEq/L、Cl105mEq/L、SCr1.0mg/dL、
血圧 123/72mmHg、心拍数 62bpm(洞調律)
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(39)38歳女性。肺結核と腰痛に対して以下の薬剤を服用していた。今回、同じ薬剤が処方されたが、最近、「新聞が読みにくくなった」などの視力障害を訴えた。
(処方1)
リファンピシンカプセル 150mg
1回3カプセル(1日3カプセル)
1日1回 朝食前 14日分
(処方2)
イソニアジド錠 100mg
1回3錠(1日3錠)
ピラジナミド原末
1回 1.5g(1日 1.5g)
エタンブトール塩酸塩錠 250mg
1回3錠(1日3錠)
1日1回 朝食後 14日分
(処方3)
ロキソプロフェン Na錠 60mg
1回1錠
腰痛時 5回分(5錠)
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(40)65歳男性。人間ドックで血中 prostate specific antigen(PSA)値の高値(30.3ng/mL)を認めた。
その後、生検の結果、腫瘤が悪性と診断されたため内分泌療法が施行され、PSA値は正常上限値以下を推移していた。しかし、6年後の受診で再度 PSA値が高値となった。このため抗アンドロゲン薬を試みたが、改善が見られず、内分泌療法抵抗性が確認された。そこで、新たな薬物療法を開始することになった。本患者に適用することになった薬物はどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(41)65歳男性。2型糖尿病。インスリン導入目的で入院となった。入院後は、看護師が1日3回インスリンを注射し、血糖コントロールは良好となった。退院に向け、以下のインスリンカートリッジ製剤が処方され、自己注射の指導に薬剤師が加わることになった。
(処方)
レベミル注 ペンフィル_ 1本(3mL)
1回6単位(1日6単位) 1日1回 就寝前
[*:成分名:インスリン デテミル(遺伝子組換え)(100単位/mL)]
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(42)病棟で、患者からある訴えがあり、医師が以下の処方を追加した。
(処方)
リドカインテープ 18mg/枚
1回1枚 10回分 (全 10枚)
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(43)68歳男性。慢性閉塞性動脈硬化症における安静時疼痛に対し、アルプロスタジル注射液10μg(リピッドマイクロスフェア製剤)を輸液と混合し、持続投与することになった。病棟の看護師から、本剤の使用上の注意事項について薬剤師に問い合わせがあった。
本剤を使用するにあたり、薬剤師が看護師に行うべき情報提供として適切なのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(44)33歳女性。鼻づまりの症状が続いていたため、耳鼻科を受診したところ、花粉症と診断され、以下の処方箋を薬局に持参した。
(処方1)
プランルカストカプセル 112.5mg
1回2カプセル(1日4カプセル)
1日2回 朝夕食後 14日分
(処方2)
エバスチン錠 10mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 14日分
(処方3)
フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液 50μg 56噴霧用 1本
1回各鼻腔に1噴霧 1日2回 朝夕 噴霧
(処方4)
トラマゾリン塩酸塩点鼻液 0.118% 10mL
鼻閉時 1回各鼻腔に1噴霧 1日4回まで
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(45)7歳女児。アトピー性皮膚炎と診断され、母親とともに処方箋を薬局に持参した。
(処方1)
ベタメタゾン吉草酸エステルクリーム 0.12% 5g
1回適量 1日2回 朝夕 体、腕に塗布
(処方2)
白色ワセリン 25g
1回適量 1日2回 朝夕 体、腕に塗布
(処方3)
タクロリムス軟膏 0.03% 5g
1回適量 1日2回 朝夕 赤みが強い部位に塗布
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(46)73歳男性。体重60kg。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)肺炎の治療目的でアルベカシン硫酸塩の投与が開始された。
(処方)
点滴静注
アルベカシン硫酸塩注射液 150mg
生理食塩液 100mL
1日1回 30分かけて投与 7日連日投与
投与開始から3日目に血中アルベカシン濃度の測定依頼があり、測定の結果、トラフ値は 3.5μg/mL、ピーク値(点滴終了 30分後採血)は 15μg/mLであった。
検査値(3日目):
白血球数 9,500/μL、CRP4.8mg/dL、
血清クレアチニン 2.84mg/dL
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(47)30歳女性。排尿痛、頻尿の症状があり、近医を受診した。急性単純性膀胱炎と診断され、以下の処方箋を薬局に持参した。薬歴を確認すると、同一の医師より消化性潰瘍治療のためスクラルファート細粒90%の処方があり、毎食後に服用中であった。
(処方)
シプロフロキサシン錠 100mg
1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 14日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(48)76歳男性。1年ほど前から安静時に手足の震えや硬直が認められ、パーキンソン病と診断された。現在までレボドパ・ベンセラジド配合錠が処方され、症状は改善されている。
3日前より尿が出にくいという症状が現れたため、泌尿器科を受診し、神経因性膀胱による排尿困難と診断された。本患者に<u>適切でない</u>薬剤はどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(49)40歳女性。卵巣がんを原発とした多発性骨転移による疼痛があり、以下の処方が出されている。疼痛コントロールは良好であったが、2日前から、突然に我慢できない痛みが1日2〜3回程度出現するようになった。主治医よりレスキュー薬の問い合わせがあった。
(処方)
オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠 40mg
1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 14日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(50)58歳男性。手術不能の直腸がんと診断され、以下に示すレジメンに従った化学療法を施行することとなった。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(51)58歳男性。手術不能の直腸がんと診断され、以下に示すレジメンに従った化学療法を施行することとなった。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(52)50歳女性。発熱、咽頭痛を主訴として受診し、入院することとなった。入院時に薬剤師が持参薬を確認したところ、下記の薬剤を服用していることが分かった。服薬コンプライアンスは良好であった。
入院時検査値:
体温 38.7℃、血圧 108/72mmHg、赤血球数 180× 10⁴/μL、
白血球数 2,200/μL、血小板 3× 10⁴/μL、
血清クレアチニン値 0.7mg/dL、BUN 18mg/dL、
AST 25IU/L、ALT 30IU/L、空腹時血糖値 96mg/dL、
Na140mEq/L、K 4.2mEq/L、Mg 2mEq/L、
胸部X線検査では肺に異常所見なし。
持参薬の内容
(薬袋1)
リセドロン酸 Na錠 17.5mg
1回1錠(1日1錠)
毎週月曜日1日1回 朝起床時 2日分
(投与実日数)
(薬袋2)
プレドニゾロン錠 5mg
1回半錠(1日半錠)
1日1回 朝食後 14日分
(薬袋3)
メトトレキサートカプセル 2mg
1回4カプセル(1日8カプセル)
毎週月曜日1日2回 朝夕食後 2日分
(投与実日数)
(薬袋4)
酪酸菌錠(宮入菌として)20mg
1回1錠(1日3錠)
スクラルファート細粒 90%
1回 1g(1日 3g)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(53)38歳男性。急性リンパ性白血病と診断され、以下の化学療法が開始された。
(処方1)
注射用シクロホスファミド水和物 1,200mg/m²(無水物換算)
3時間で点滴静注 Day1
(処方2)
注射用ダウノルビシン塩酸塩 60mg/m²
1時間で点滴静注 Day1〜3
(処方3)
注射用ビンクリスチン硫酸塩 1.3mg/m²
静注 Day1,8,15,22
(処方4)
注射用アスパラギナーゼ 3,000U/m²
3時間で点滴静注 Day9,11,13,16,18,20
(処方5)
プレドニゾロン錠 60mg/m²
分2 経口 Day1〜21
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(54)36歳女性。乳がん手術後、以下の薬物療法が開始された。
(処方)
1)[ A ]錠 10mg
1回2錠(1日2錠)
1日1回朝食後 28日分
2)[ B ]注射用 3.75mg 全1本
1回 3.75mg 4週間ごとに1回 皮下注射
この処方の服薬指導として、[ A ]は、子宮体がんのリスクを上げるため、定期的な検査を行うよう患者に指導した。また、[ B ]は、ほてりやのぼせ、抑うつなどの更年期症状がみられることがあると患者に説明した。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(55)65歳男性。COPD(慢性閉塞性肺疾患)治療のため、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方1)
インダカテロールマレイン酸塩吸入用カプセル 150μg 全 28カプセル
1回1カプセル 1日1回 朝吸入
(処方2)
チオトロピウム臭化物水和物 2.5μg 吸入用カートリッジ 60吸入 全1本
1回2吸入 1日1回 就寝前 吸入
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(56)68歳女性。脳梗塞で1ヶ月間入院した後退院し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方)
クロピドグレル錠 75mg
1回1錠(1日1錠)
エナラプリルマレイン酸塩錠 5mg
1回1錠(1日1錠)
ラベプラゾール Na錠 10mg
1回1錠(1日1錠)
フェノフィブラート錠 80mg
1回2錠(1日2錠)
1日1回 朝食後 28日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(57)20歳女性。統合失調症と診断され、3ヶ月間、薬物治療が継続されていた。副作用は特にみられなかったが症状が改善されないため、主治医はクロルプロマジン塩酸塩錠を1日 300mg から 450mg へ増量した。
(処方)
クロルプロマジン塩酸塩錠 100mg
1回1錠(1日3錠)
クロルプロマジン塩酸塩錠 50mg
1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(58)72歳男性。腎実質性高血圧症で循環器内科を受診し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
循環器内科
(処方1)
エホニジピン塩酸塩エタノール付加物錠 20mg
1回1錠(1日1錠)
イミダプリル塩酸塩錠 5mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 28日分
お薬手帳で併用薬を確認したところ、他の医療機関(消化器内科)で処方された以下の薬を服用中であった。患者は消化器内科の薬について、循環器内科の医師に伝えていないとのことであった。薬剤師として処方医(循環器内科)に併用薬の情報提供と処方内容の確認が必要と考えた。
消化器内科
(処方2)
ラニチジン錠 75mg
1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝食後、就寝前 28日分
(処方3)
テルミサルタン錠 40mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 28日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(59)26歳女性。妊娠30週。妊娠高血圧症候群で経過観察中、切迫早産のため入院し、以下が処方された。
(処方1)
リトドリン塩酸塩注射液(50mg/アンプル 1本)
50mg
10%マルトース注射液
500mL
30mL/hで点滴静注
(処方2)
メチルドパ錠 250mg
1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 3日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(60)53歳男性。尿酸値が高く、3週間前より処方1で治療を開始。その2週間後、尿酸値が改善されなかったので処方2及び処方3が追加となった。
(処方1)
フェブキソスタット錠 10mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 夕食後 14日分
(処方2)
ベンズブロマロン錠 25mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 夕食後 14日分
(処方3)
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合錠
1回2錠(1日6錠)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
処方2及び処方3を追加して7日後、患者より「新年会が続き、ビールを飲む量が増えており、足の親指が腫れて激しい痛みが生じてきた。」との訴えがあった。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(61)病院薬剤部において高カロリー輸液の調製を行う際に排出される廃棄物の処理方法を検討することとなった。
廃棄にあたり感染性廃棄物と同等に取扱うべきものはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(62)学校薬剤師が小学校の水道水の水質検査を行った。結果は以下の通りであった。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(63)学校薬剤師が中学校の校長から薬物乱用防止教室の講師を依頼された。
講義での説明として適切なのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(64)40歳男性。喫煙歴20年、気管支ぜん息の治療のためテオフィリン製剤を服用している。最近、ぜん息症状が悪化してきたこともあり禁煙を試みたいと薬局を訪れた。薬剤師は、ニコチンガム、ニコチンパッチ及びバレニクリン酒石酸塩錠について情報提供を求められた。
薬剤師が禁煙とその治療薬について説明する内容として、適切なのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(65)ある病院において、予防接種の頻度が上がり、患者からの薬剤部への問い合わせ件数も増加したため、ワクチンの接種法及び接種時期について確認作業を行った。
予防接種に関する記述のうち、正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(66)20歳女性。性感染症の薬物治療のため薬局に処方箋を持参した。
薬剤師は服薬指導の際、厚生労働省の資料を基に作成したリーフレットを手渡した。下図はリーフレットの一部である。[ A ]は、陰部に潰瘍ができたり、リンパ節の腫れ、全身の発疹などの症状を呈する。
[ A ]にあてはまる感染症はどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(67)85歳男性。在宅にて要介護度5の寝たきり状態であったが、高熱のため入院した。入院時に患者に触れた看護師等の職員数名が数日後かゆみを伴う皮膚症状を訴えた。その後、患者が重度の角化型疥癬と診断されたため、院内感染対策委員会にて対応策が検討された。
角化型疥癬とその対応策に関する記述のうち、正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(68)医薬品の適正使用のため、承認前には治験、承認後にも PMS(製造販売後調査 Post Marketing Surveillance)が行われている。
病院での治験に関する記述のうち、正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(69)69歳女性。胃がんの手術後の入院中に、医師、看護師、管理栄養士及び薬剤師で構成された NST(Nutrition Support Team)による患者カンファレンスが行われた結果、脂肪乳剤輸液(10%、250mL)の投与が開始された。
脂肪乳剤輸液に関する記述のうち、<u>誤っている</u>のはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(70)65歳女性。慢性腎不全にて通院治療中。最近、時々腰が痛くなり、寝付きも良くないので、整形外科を受診した。骨粗しょう症と診断され、処方箋を薬局に持参した。
(処方1)
ラロキシフェン塩酸塩錠 60mg
1回1錠(1日1錠)
アルファカルシドールカプセル 0.5μg
1回1カプセル(1日1カプセル)
1日1回朝食後 14日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(71)50歳男性。体重60kg。重症感染症のため一時的に高カロリー輸液ソフトバッグ製剤(1,003mL中にブドウ糖 175g、総遊離アミノ酸 30g を含有)を中心静脈から投与することになった。この男性の腎機能は正常である。
高カロリー輸液療法を施行するにあたって、高カロリー輸液の基本液として、糖質、電解質、アミノ酸及び総合ビタミンを含有するキット製剤を用いることとした。このとき、以下の記述のうち正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(72)50歳男性。体重60kg。重症感染症のため一時的に高カロリー輸液ソフトバッグ製剤(1,003mL中にブドウ糖 175g、総遊離アミノ酸 30g を含有)を中心静脈から投与することになった。この男性の腎機能は正常である。
非タンパク質性カロリー(kcal)/窒素(g)比(NPC/N)の値として最も近いのはどれか。1つ選べ。ただし、アミノ酸は 16%の窒素を含むものとする。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(73)22歳女性。統合失調症のため病院の精神科へ通院している。母親が薬局を訪れ、「娘が薬を時々飲み忘れて、症状が安定しないことから、リスペリドン持効性懸濁注射液を注射された。」と薬剤師に伝えた。また、母親は下記の処方箋を見て、注射剤と同じ薬物が内服薬としても処方されていることに疑問をもち、今後の薬物治療について薬剤師に質問した。
(処方)
リスペリドン錠2mg
1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 21日分
なお、リスペリドン持効性懸濁注射液の添付文書には、次の2つのグラフが掲載されている(一部改変)。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(74)75歳女性。脳塞で寝たきりとなり、仙骨部に褥瘡を形成したことから、褥瘡対策チームが対応した。なお、本患者には、心機能、肝機能、腎機能及び甲状腺機能の低下や各臓器からの出血はいずれも認められていなかった。
褥瘡患部は、乾燥した厚い黒色壊死組織を形成し(黒色期)、滲出液はほとんどなかった。褥瘡対策チームにおいて薬剤師が処方薬を提案し、下記の経緯で治癒に至った。A〜Cに入る薬剤として最も適切な組合せはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(75)震度7の地震が発生し、多くの住民が家屋を失った。多数の人が狭い避難所や自家用車の中で1日の大部分を過ごしているので、過去の震災での経験から深部静脈血栓症肺血栓塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)の発症が危惧された。
被災地支援の薬剤師が避難所等を巡回する際に、エコノミークラス症候群予防のために提供する情報として、<u>適切でない</u>のはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(76)病院でバイオ後続品の採用を検討することになり、医師よりバイオ後続品の特性について薬剤部に問い合わせがあった。
バイオ後続品に関する記述のうち、正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(77)70歳女性。下記の生薬を含む漢方エキス細粒(釣藤散)の処方箋を持って薬局に来局した。なお、処方量は常用量である。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(78)1歳男児。耳鼻科を受診し中耳炎と診断され、以下の薬剤が処方された。母親が処方箋を持参し、薬局を訪れた。
(処方)
セフジトレン ピボキシル細粒
10% 1回 0.5g(1日 1.5g)
1日3回 朝昼夕食後 5日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(79)22歳女性。体重 45kg。アセトアミノフェンを含有するOTC医薬品を大量に服用し、救急搬送されてきた。服用後約4時間が経過しており、アセトアミノフェンの摂取量から、解毒薬としてアセチルシステイン内用液 17.6%の投与が必要と判断された。
投与する用量として、添付文書には「本剤又は本剤を希釈した液を、初回にアセチルシステインとして 140mg/kg、次いでその 4時間後から 70mg/kg を4時間毎に 17回、計18回経口投与する。」と記載されている。投与されるアセチルシステイン内用液17.6%の総量(mL)として最も近いのはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(80)28歳男性。悪性軟部腫瘍の転移が判明し、病棟カンファレンスにおいてイホスファミドの投与が検討された。薬剤師は、イホスファミドによる治療及びメスナの投与に関して医療スタッフに説明を行った。
薬剤師の説明として正しいのはどれか。<u>2つ</u>選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(81)75歳男性。体重 70kg。脳 により右半身の麻痺があり、処方1の薬剤を服用していた。その後、嚥下機能が低下し誤嚥性肺炎を起こし入院したが、刻み食を食べることができるまでに回復した。血圧の上昇が認められたため、退院時に処方2が追加され、介護者が以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方1)
アスピリン腸溶錠 100mg
1回1錠(1日1錠)粉砕
アラセプリル錠 25mg
1回1錠(1日1錠)粉砕
ランソプラゾール口腔内崩壊錠 15mg
1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 14日分
(処方2)
ニフェジピン腸溶細粒2% 0.5g
1回1包(1日 2包)
1日2回 朝夕食後 14日分
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(82)25歳女性。テニスで上腕部の筋肉痛を自覚し、これに効く消炎鎮痛薬の貼付剤を購入する目的で薬局を訪れた。応対した薬剤師はこの女性から以下の4つの情報を聴取した。
・喘息の既往はない。
・現在、妊娠はしていない。
・貼付剤で皮膚がかぶれたことはない。
・以前に日焼け止め剤を使用して過敏症を発症したことがある。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(83)64歳男性。COPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断され、チオトロピウム臭化物水和物(1日5μg)とサルメテロールキシナホ酸塩(1日 100μg)の吸入を継続的に行っていた。日常の薬物治療のアドヒアランスは良好であった。受診から2年後、この男性は呼吸困難と38.1℃の発熱を訴え、肺からはラ音が聞こえたため感染症が疑われ緊急入院となった。パルスオキシメーター(オキシメトリー)で測定したところ SpO₂(経皮的動脈血酸素飽和度)は 92%であった。喫煙歴44年であり、若い頃から1日30〜40本吸っていた。COPD 発症を機会に禁煙指導を受けていたが、1日 10本程度吸っていたという。
酸素吸入の他に、増悪期の薬物治療として医師は以下に示した処方薬と注射用抗菌薬を投与することとした。
(処方)
アミノフィリン注射液 250mg
注射用プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム 20mg
上記を生理食塩液 250mLに溶解し、点滴静脈内投与
感染症の疑いにより投与される注射用抗菌薬として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(84)38歳女性。肝内胆管がんと診断され、肝臓を部分切除した。患者は術後の回復期にあり、食事を経口的に摂取しはじめ、高カロリー輸液療法の離脱を目指している。また、肝性浮腫と痰のからみがあるため、図のような注射剤が投与されている。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(85)70歳男性。脳腫瘍の疑いがあり、ガドペンテト酸ジメグルミン注射液を造影剤として用いてMRI検査を行うこととなった。男性は、2型糖尿病と高血圧症と診断され、以下の薬を1年間継続的に服用している。
ロサルタン K錠 50mg
1回1錠(1日1錠) 朝食後
メトホルミン塩酸塩錠 250mg
1回1錠(1日2錠) 朝夕食後
シタグリプチンリン酸塩水和物錠 50mg
1回1錠(1日1錠) 朝食後
MRI検査日1ヶ月前の検査値
血圧 154/86mmHg ALT 12IU/L AST 25IU/L γ-GTP27IU/L
eGFR 52mL/min/1.73m² HbA1c6.7%
MRI検査日の検査値
血圧 143/83mmHg ALT 34IU/L AST 34IU/L γ-GTP43IU/L
eGFR 27mL/min/1.73m² HbA1c7.0%
注)ガドペンテト酸ジメグルミン注射液の有効成分は、ガドペンテト酸メグルミンである。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(86)100mmの水平な直線上の左端を「痛みなし」、右端を「最悪の痛み」として、患者自身に現在の痛みがどの程度かを指し示してもらい、左端からの長さをもって痛みの程度を数値化した。この方法はどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(87)大雨の翌日、床上浸水の被害にあった男性が、汚水に浸かった室内を消毒する目的で薬局を訪れた。この男性に提案する消毒剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(88)マオウを含む漢方薬を服用する患者に、薬剤師が伝えるべき副作用として適切なのはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(89)調剤録を作成するにあたり、該当する事項があった場合、記載が必要なのはどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(90)特定生物由来製品に<u>該当しない</u>生物由来製品はどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(91)「1件の重大事故の背後には29件の小さな事故があり、その背景には300件の事故に至らない事例がある」という経験則はどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(92)薬局において、薬剤師法に基づき、作成が義務づけられているのはどれか。つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(93)下図は、ある生理食塩液製剤のラベルの一部を示したものである。①の値として正しいのはどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(94)B型肝炎患者の血液で床が汚染された場合に適用される消毒薬はどれか。 つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(95)熱に不安定な薬物の水溶液を滅菌するのに最も適した方法はどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(96)医療用医薬品としてすでに使われている有効成分が転用された要指導医薬品及び一般用医薬品を何というか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(97)血液凝固因子製剤を患者に使用した場合、血液製剤管理簿を作成する意義として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(98)妊婦への投与が禁忌である医薬品はどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(99)卵白アレルギーのある患者に禁忌である薬物はどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(100)薬袋に記載する事項として必須なのはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(101)院内感染の原因菌の1つであるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の主要な感染経路はどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(102)医療機関や薬局において血液凝固因子製剤を取扱う際の留意点として、関連法規に<u>記載のない</u>のはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(103)医薬品の使用によって健康被害が生じた場合に、医療従事者が厚生労働大臣(情報の整理を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に行わせることとした場合には、PMDA)に提出するのはどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)
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(104)「患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること」を意味するのはどれか。1つ選べ。
平成29年度 第102回 過去問(2017年度)
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(105)「患者の生活の質(qualityoflife)を改善するという明確な結果をもたらすためにとられる薬物療法を、責任をもって遂行すること」と定義される行動哲学を示す用語として正しいのはどれか。1つ選べ。
平成28年度 第101回 過去問(2016年度)